2014年3月25日火曜日

英語の原書が読みたい その6

こうして幼児向けの易しい英語の絵本を読んで行くうちに、不思議な感覚を覚えました。

例の「An I can read book」叢書(そうしょ)の「Frog and Toad」シリーズの中から次の2冊目と3冊目を図書館で読みました。読書時間は1冊30分程度。


2.Frog and Toad All Year  by Arnold Lobel, 1976


3.Days with Frog and Toad by Arnold Lobel, 1979


各5話で本当に易しい英語だけで書かれています。聞いたことのない単語があっても、挿絵を見れば、どんな意味か、ほぼ想像できます。


その中で、一つ印象に残る話があります。タイトルは「SHIVERS」。最初はこの単語(名詞)の意味が不明でした。ちょっと、擬音語みたい。


寒くて暗い夜に、例によって Toad(ガマガエル)の部屋に遊びに来た Frog(カエル)が、暖かい暖炉の前でお茶を飲みながら、こんな時には terrible story(恐ろしい話)をするのが良いだろうと Toad に告げます。(訂正 後で本文を見直したところ、terrible ではなく、ghost でした。つまり「幽霊の話」。小学館プログレッシブ英和中辞典では terrible は高校程度の基本単語だとありました)


上のタイトルは内容的に、つまり今回の話題からして、恐いといった意味があるのでは?と単純に推測されます。誰でもそのくらいは見当が付くでしょう。


恐ろしい体験を語る Frog に対して、聞かされた Toad はどう思ったのだろう?

私はきっと背筋がゾーっとしたに違いないと思いました。つまり、「shiver」というのは、そんな感じの単語だろうと。

図書館から家に戻り、先ほどの単語「shiver」を英和辞典で引いてみました。すると、この名詞は「身震い」とか「おののく」、「寒気」「悪寒」という意味があることがわかりました。当たらずと言えども遠からず!



そこで思い出したのが、今まで取り上げた『快読100万語!』の酒井邦秀さんの意見。わからない単語も沢山読んでいるうちに段々意味が解って来る。なんかそんな気がして来ました。


特に幼児絵本に使われる動詞は擬音語や擬態語のような響きのあるものが多く、感覚的に意味が推測できるような気がします。


さらにシリーズものの場合は、同じ主人公たちが住んでいる場所や場面が重なる場合が多く、前に出て来た単語に何度もお目に掛かります。


あとは約50年前に中学校で習った文法の知識を働かせて、話の大筋は意味が通るようになって来ました。


Amazonから頼んだ本が届きました。


酒井邦秀ほか『ミステリではじめる英語100万語』コスモピア 2006年刊

いきなりペーパーバックに取りかかる前に、易しく書き直した retold 版の本を読むのが良いと書いています。ミステリも Graded Readers の中に沢山あります。


先日、吹き替えの洋画がテレビで放送されていました。

ジョン・グリシャム原作「依頼人」がそれです。新潮文庫から上下2巻の訳書も出ています。弁護士モノと言えばグリシャムが有名ですね。

 The Client (Penguin Readers Level 4) ISBN 0582417775


これはAmazonのKindle版もあります。今の私にはまだ無理ですが。


他の作者としては、ディック・フランシス、フレデリック・フォーサイス。レイモンド・チャンドラー、サラ・パレツキーの作品も多く入っている。


ところで、Penguin Readers の使用語数は Level 1(300語) Level 2(600語) Level 3(1200語) Level 4(1700語) Level 5(2300語) Level 6(3000語) となっている。


私の現在のレベルは多分 300語以下であろうと思います。

しかし、読めば読むほど、段々英語のアルファベットが目になじんできて、知っている単語が増えてくると嬉しいです。意味の解らない単語も、いずれは分かる日が来るのだろうと読み飛ばしても平気になりました。

図書館に置いてある幼児向けの英語の絵本 数百冊を全部読めば、相当、英語に慣れるだろうと思います。最初にも書きましたが、短いお話は1冊30分程度で読めます。最初は大きな文字で1ページの語数が少ないものを選んでいく。知っている単語が増えたら、すこしずつ高学年向けの本に取りかかる、そんな感じで進めて行けたら良いかと思います。

話は変わりますが、前回取り上げた文法書について。
 澤井康佑『一生モノの文法書』講談社現代新書

これを徹夜で読んでいたら、60ページを過ぎたあたりから、なぜか腹が痛くなって下痢してしまいました。昔習った中学・高校のガチガチの英文法と全く同じ内容でした。ちっとも独創性がない。面白くない。きっと体が拒否反応を示したに違いない。

そういえば、現在完了の説明が全然ないようです。昔、外語大の学長が講演会で、この「現在完了」について語ったカセットテープを聞いたことがあります。現在完了って、完全に終わったとおもったら、なぜか現在完了進行形というのがあるのが理解できない、という学生からの問いに答えられなかったと言います。

現在完了という訳語が間違っている可能性があります。どうみても可笑しいです。現在完了の継続用法みたいなのは特に。この変な言い方はなんとかならないのでしょうか?

ところで、この学長、この講演会の最後に、とんでもないことを言い出します。なんと外語大の受験科目から英語を外せと。普通なら立場上、絶対そんなことは言えないはずなのに。正直な人なんでせうね。今の外語大の入試問題に英語があるのかどうかは知りません。

2014年3月24日月曜日

英語の原書が読みたい その5

買った本の紹介は本欄の後半でします。

まずは図書館から借りて読んだ本から。

1.JUMANJI  著者(絵も)は Chris Van Allsburg
 出版社 Boston : HOUGHTON MIFFLIN
 発行年 1981年 対象者 小学1~2年 小学3~4年
既に返却したので正確なページ数は不明だが、50ページ程度だったと思う。活字は通常のペーパーバックスよりは大きい。

見開きページの左側が本文で、右側が挿絵というスタイル。
モノクロだが、緻密に描いてあって見事な絵だ。

1ページに分からない単語が2~3個あるが、挿絵を見ると大体は見当が付く。1時間くらいで読めた。ちょっと難しかった。

実を言うと、読書中に気になっていた、分からない単語を読了後に次の辞書で調べた。
 iPad retina の有料アプリ「Wisdom 英和・和英辞典」。

本文に出て来た unexciting がこの辞書に無いので、次の紙の辞書でも探してみた。小学館Progress英和中辞典(昭和55年刊)。これにも載っていない。接頭語のunが付いているから、おそらく exciting(興奮して) の反対語だろう。

本文では次のように使っていた。主人公の男の子のせりふ「これは exciting なことだ」を unexciting な調子で言った。要するに「びっくりした」と言いながら、その口調はちっとも「びっくり」した風ではなかったということか。

Amazonのリンクはペーパーバックだが、図書館から借りたのは、この絵が表紙の大判のハードカバー。ロビン・ウィリアムズ主演で映画化もされている。

2.Frog and Toad are friends 著者(と絵)Arnold Lobel
 出版社 New York : HARPERCOLLINS PUBLISHERS
 "An I can read book"シリーズ 対象者 幼児(0歳)~ 小学1~2年
 内容は5話で64ページ。活字は、かなり大きい。

 これは最初の本と違って、易しい単語ばかりで書かれていながら非常に楽しい本だ。1時間も掛からずに読める。続きの3冊が図書館にあるので、今日、借りて来ようと思う。邦訳は「ガマくんとカエルくん」として小学2年生の教科書にも載っているそうだ。

toad(トウドと発音)は「ヒキガエル」のこと。緑色のカエルくんと大の仲良し。いろんな出来事が起こるが、仲良く解決する。とても微笑(ほほえ)ましい。お母さんが幼児に読み聞かせるのに最適。

前回の本(酒井邦秀『快読100万語』ちくま学芸文庫)で、赤レベルの初級として紹介している。山登りで言うと登山口にあたる。単語数は250語。

では1の「JUMANJI(ジュマンジ)」はというと、2合目(赤レベルの上級、単語数は300~500語)の次で、3合目の橙(だいだい)レベルに相当する。単語数は500語~1000語。

ちなみに英文の難易度を、虹の7色(赤・橙・黄・緑・青・藍・紫)の最初から5番目までのレベルに分けている。後ろの2色は高度な娯楽読み物や専門書。

本書の主張は次のように要約されます。

「めざせ100万語」の標語(次の2点)
・わからないところは飛ばす
・話がわからなくなったら、すぐ止めて次の本に移る

第1点を実行するために、次の3点を守ること。

・辞書を引かない
・文法を考えない
・和訳しない

次に私の蔵書から1冊選んで読み始めた本。

 Huckleberry Finn 原著者は Mark Twain
 "OXFORD BOOKWORMS"シリーズ(STAGE2, 単語数は700語)
 出版社 Oxford University Press

挿絵入りで42ページ。活字が小さくて、ぎっしりと詰まっている。普通のペーパーバックス並に。10ページあたりで眠くなったので中断。全部読むのには2、3時間掛かりそうな気がする。全体的に見開きのページの片方に挿絵が入っている。

これを読み終わったら、同じシリーズのSTAGE2の本が2冊あるので、それらを読むつもり。

本欄の後半は前に予告したAmazonやヤフオクで買った原書のご紹介。
左から講談社のルビーブックスが5冊。「夏への扉」は既に蔵書にあるが、3冊まとめてヤフオクに1500円で出品されていたもの。これに次のおまけが付いて来た。

本のタイトルは "Sweet Valley High Secrets"。
Penguin Readers シリーズ。6段階あるうちの下から2番目、単語数600語。

なんかエロいと言うか、色気たっぷりの女子高生2人の話らしい。これは楽しみだ。表紙の上を見ると、テレビで放送されているみたい。目次の次のページに登場人物の相関図がある。スウィート・バレー高校に通うジェシカとエリザベスの姉妹(対立している?)には、それぞれボーイフレンドがいるらしい。

でもって、エリザベスの同性の友人エニッドには秘密がある、というのが物語の出だし。

本の最後の方にはダンスパーティらしきイラストがあり、姉妹は胸元もあらわなドレスを着ている。(おそらく、まだ続きがあるのだろうな)

変に興奮して来たので、この辺で冷静になるために堅い文法書を取り上げよう。
澤井康佑『一生モノの英文法』講談社現代新書 2012年刊
本書で著者は英文法は必須であり、単語力も絶対なくてはならないと力説している。始めに挙げた酒井氏とは正反対の主張だ。

文が理解できるということは、単語の意味がわかり、単語どうしがどんな規則で結びついているかがわかるということなのです。」 p.16より

文法知識は数学でいう公式に当たる。公式を知らずして問題を解こうとするのは無謀な試みだ。こんな調子です。

単語だけ知っていても文法の知識がなければ挫折するとまで言っています。
返す刀で次のように英会話学習をも斬って捨てます。

結論:文法無視のコミュニケーション英語では挨拶や買い物止まりだが、しっかりとした英文法の上に積み上げた英語力は、挨拶や買い物はもちろんのこと、文化的な発言や学術的な議論にも応用できる。 p.20より

300ページ程度の新書ながら、これが英文法の入門書だと最初のステージで語っています。

さて、両者の主張は相容れないようですが、どちらかに偏するのは良くないみたいなので、両方の本をよく読んでみます。

2014年3月22日土曜日

英語の原書が読みたい その4

前回の予告は後回しにします。その理由ですが、Amazonやヤフオクで買った本がまだ届かないので紹介できないということです。

さて、英語の原書を読むという目的を達成するためには、まず自分の英語のレベルを確認する必要があります。文法的には中学生程度であると思いますが、いかんせん、単語を忘れています。

そこで一番やさしい本からスタートするのが良いでしょう。先日、図書館に行き、幼児絵本のコーナーにある英語の絵本を10冊ほど読んで来ました。

最初は1ページに単語が5個以内の本を選んでみました。慣れて来たら、そこから徐々に単語数が多いものへとレベルアップ。2時間ほど読書。

 Eric Carle の本 絵がきれいで好きです。
1.Does a Kangaroo have a Mother, too?
2.Panda Bear, Panda Bear, What do you see?
3.Brown Bear, Brown Bear, What do you see?
4.Polar Bear, Polar Bear, What do you hear?

5.The Mixed-up Chameleon
 (本文より引用)
On a shiny green leaf sat a small green chameleon.
It move onto a brown tree and turned browish.

Then it rested on a flower and turned reddish.

When the chameleon moved slowly across the yellow sand,
it turned yellowish. You could hardly see it.
(引用終わり)

6.Today is Monday
7.From Head to Toe
8.Little Cloud
9.Little Rubber Ducks

次に別な作者の本に移ります。

10.Tasha Tudorの本 A is for Annabelle

11.James Thurberの本 Many Moons
これは途中で眠くなったので読むのを止めた。
(映画にもなった「虹をつかむ男」を書いた作家)

12.Anthony Browneの本 GORILLA
(紙芝居並の巨大な本 Walker Big Booksシリーズ)

目が段々アルファベットに慣れて来て、知らない単語は飛ばし読み。
和訳をしないように、頭の中で英文を音読します。

以上のような始め方の指南書が次の本です。
酒井邦秀『快読100万語! ペーパーバックへの道』ちくま学芸文庫 2002年刊

同じ著者の次の本のコラムに、英語の本の多読についてまとめてあるので引用します。(両書とも非常に参考になりました)

酒井邦秀『さよなら英文法! 多読が育てる英語力』
ちくま学芸文庫 2008年11月10日 発行
(2011年6月29日(水)午後5時40分にBOOKOFF秋葉原駅前店で購入。105円)

同書 P.204-205 より
 コラム 総語数とは? 多読とは? 多読クラスとは?

 わたしが本書で何度も言及する多読は、旧来の多読とはだいぶ違っています。そこを説明しておきましょう。

 多読は昔からよいものだということになっていたようですが、これまでは「精読」とおなじ読み方で(和訳しながら)多く読むことを意味していたようです。けれどもわたしが『快読100万語! ペーパーバックへの道』(引用者注:ちくま学芸文庫 2002年刊)で提案した多読は二つの点でこれまでとは大きく違っています。一つは多読三原則を利用することで、もう一つはゼロからはじめることです。

 わたしが同書で提案した多読三原則はこれまでの語学学習の常識をちょうどひっくり返すものと考えればいいでしょう。つまり①辞書は捨てる、②わからないところは飛ばす、③(好みやレベルが)合わないと思ったらどんどんやめる、というものです。(くわしくは同書や『今日から読みます英語100万語!』(日本実業出版社)を読んでいただきたいと思います。特に『今日から~』は実際に三原則を使ってみた人たちの体験がたくさん集められています)。

 もう一つの相違点はやさしい本からはじめることです。もしまだペーパーバックを日常的に読んでいない場合は、どんなに英語を勉強した人でも字のない絵本をたくさん「読む」ことをすすめています。次には1ページに1語か2語の絵本をたくさん読み、その次は1ページに3語から5語くらいの絵本……というようにほんの少しずつレベルを上げていきます。徐々に絵は小さくなり、絵本というよりは挿絵本になり、次第に挿絵は間遠になります。その過程を「楽しむ」うちにいつしか文字だけのペーパーバックが読めるようになります。

 「楽しむ」はわたしの提案する多読の要の概念です。多読三原則を一言で言ってしまえば、「楽しく読む、楽しくないことはしない」ということに尽きるだろうと思います。楽しく読み、聴きしていると、触れる量は教科書の何十倍、ときには何百倍になります。多読三原則を使った多読を「100万語多読」と呼ぶことがありますが、大量に読み聴く特徴を表したものです。
(引用終わり)

これを読むと、気持ちが非常に楽になります。
明日は、図書館にリクエストした次のリストの1を借りて読みます。


函館市立中央図書館 児童図書より検索
アーノルド・ローベルの「ガマくんとカエルくん」シリーズの原書など

番号 タイトル サブタイトル 著者 出版者 出版年
An I can read bookシリーズ(Level 2) by Arnold Lobel
New York:HarperCollins Publishers

1.Frog and Toad are friends 1970
2.Frog and Toad together 1972
3.Frog and Toad all year 1976
4.Days with Frog and Toad 1979

5.Fables ローベルおじさんのどうぶつものがたり
  written and illustrated by Arnold Lobel
[New York]:HarperCollins   1980

6.The Arnold Lobel book of Mother Goose
アーノルド・ローベルのマザーグース  [Arnold Lobel]
New York:Knopf   1997

同じ図書館で借りた次の本の中から上の1を選びました。

『めざせ1000万語 英語多読完全ブックガイド』改訂第3版
古川昭夫ほか著 コスモピア 2010年刊 2800円+税
改訂第4版が2013年に出ています)

本書の見出しより
「やさしい児童書はシリーズで読むと味が出る」
上の絵本シリーズは本書のレベル1(各話は400語程度)のおすすめです。

他にレベル1のおすすめは
2.Curious Georgeシリーズ (おさるのジョージ)図書館に3冊ある
3.Nate the Greatシリーズ (ハードボイルド風の探偵小説)
4.Ricky Ricotta's Mighty Robotシリーズ (ネズミと友だちのロボット)
5.Mr.Putter and Tabbyシリーズ (パター老人と飼い猫タビー)

Amazonで買った本を読みました。

福岡伸一さんなどの大学の先生の体験談や学生へのメッセージも読めます。
100冊ほど紹介していますが、私にはレベルが高すぎます。

付記
酒井先生の2冊の本のレビューをAmazonで読みました。
文法はいらないというのは極論だと分かりました。

また単語の意味が解らない時は飛ばせというのも、絵本なら害がないのですが、ミステリなどの小説では致命的ですね。誤解が最後まで残る可能性があります。

2014年3月19日水曜日

英語の原書が読みたい その3

3回目は参考書の一覧をご紹介。古いものばかりですが。





「英和翻訳表現辞典」は絶妙なことば遣(づか)いを表す名著。

高校英語の教科書と文法書。

どれも面白い本ばかりですが、まじめに取り組んで読んだとは言えないので、英語が身に付くことは有りませんでした。

辞書の類(たぐ)いも10冊ほど有りますが、省略します。
前回の背表紙が見づらいので、元の画像を掲載します。
一番上のが Oxford の retold版です。










次回は最近買ったり、借りた英語の本などについて。

英語の原書が読みたい その2

とりあえず、10年ほど前から、主にブックオフの105円コーナーで見つけて買ったペーパーバックスの画像をご披露します。PCの画面コピーなので小さいですが。

 次のは背表紙。
一番最後のスティーブン・キングの本だけはハードカバーです。
文藝春秋などの月刊誌よりも二回りほど大きい(たぶんB5サイズか)。
これには4つの中編小説が収められていて、邦訳は新潮文庫から2冊の形で出ています。
1.スタンド・バイ・ミー 恐怖の四季 秋冬編
2.ゴールデン・ボーイ 恐怖の四季 春夏編

つい最近、NHKの衛星放送で1の映画を見ました。タイトル曲が大好きです。
2に含まれる小説も「ショーシャンクの空に」という感動的な映画に。
参考:スティーブン・キング原作映画ベスト10

後者については、刑務所の中で主人公がレコードの曲を流す場面が特に印象的です。モーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」より女声二重唱「そよかぜに」。

集めたペーパーバックスの中で図書館に寄贈したものがあります。
「ボーン・アイデンティティ」などの映画の原作「ジェイソン・ボーン」シリーズが10冊ほど。これを去年の8月に渡したのですが、今に至るまで、洋書コーナーに並ばないのを不思議に思って、どこに行ったのか尋(たず)ねると、思いがけない答えが。

函館には交通事故を起こして収監された人が主に入る少年刑務所があります。実は外国人の受刑者が読める本がないので、上の本がここに回されたそうです。

私の蔵書が日本語の本を読めない人の役に立ったことは誠に喜ばしいですね。

ちなみに、マンガ『刑務所の中』を描いた漫画家も、一時、函館のこの刑務所に入っていたと聞きます。

最後に、ペーパーバックスの何冊かの表紙だけを以下に掲載します。
邦訳は ジェフリー・アーチャー『100万ドルを取り返せ』新潮文庫
著者の処女長編。
邦訳は 『セックスとニューヨーク』ハヤカワ文庫

邦訳は ハインライン『夏への扉』ハヤカワ文庫と小尾芙佐の新訳版の2冊
新聞の英語教材として良く見かけるね、この本
アルフレッド・ベスター『虎よ、虎よ!』ハヤカワ文庫
John Christopher "Return to Earth",Oxford Bookworms
retold版レベル2(700語)のこの本、画家フランシス・ベーコン Francis Bacon の描いた叫ぶ絵(次のタイトル)に似ていますね。

ベラスケスの教皇インノケンティウス10世の肖像に基づく習作」(1953年)

去年の4月に東京国立近代美術館で「フランシス・ベーコン展」をやっていたので見に行きました。この時に残念だったのは、マンガ「月の光」(全4巻)で使われていたベーコンの画集の表紙に出てくる絵が今回は見られなかったことです。


英語の原書が読みたい その1

今更の感がありますが、思うところあって、還暦を過ぎること1年半にして、英語のペーパーバックス(paperbacks)の本を読むことに挑戦します。

学生時代から英語の本を読めたらいいなと思って来ましたが、本腰を入れて、それに取り組むのが面倒で……。つい最近、ある人からの刺激によって、なぜかファイトが出てまいりました。

取りあえず、英語から遠ざかること40年近く、自分の英語力は中学生レベルであることだけは解っております。やみくもに原書に体当たりしても玉砕するのは目に見えているので、まずは図書館に行って、原書講読の参考書を探すことにしました。

すると、シルバーコーナーに、うってつけの本がありました。
 糸賀雅弘『60歳からのペーバーバック快読術』文芸社 2009年刊
著者の言う趣旨は次のとおりです。

知らない単語をいちいち辞書を引き引き読むのは効率が悪い。それなら難しい語句の訳を予(あらかじ)め本文に載せてある本を読めば良い。その本とは、講談社が出しているルビー・ブックスというシリーズだ。

そう言えば、昔、ブックオフでそのシリーズを数冊買った覚えがある。
左から5冊までの「辞書のいらないルビ訳」と帯にうたっているのがそれ。
著者によると、最初に読む本のジャンルはミステリーが良いとのこと。それぢゃー、やっぱりホームズものから始めてみようかな。
(その後、ヤフオクで同シリーズを3冊落札)

でも、その前に別な参考書にも当たってみるべし。
村上憲郎『村上式シンプル英語勉強法』ダイヤモンド社 2008年刊
英語の本をすらすら読めるようになるための最低の方法は次のとおり。

100万語読む。小説にして約10冊、ノンフィクションで約5冊。読むときは(いちパラグラフが終わるまで)「息継ぎをしない」。

本のあらすじを知るために、映画やDVDはOK。翻訳本は読んではいけない。
SFものは×。次はノンフィクションに挑戦を。

教材としてのオススメは、ロバート・B・パーカーの「スペンサー・シリーズ」。ボストンを舞台にした探偵小説。会話が多いので、非常に読みやすい。このシリーズを5冊くらい読む頃には読解力が相当ついてくる。

早速、Amazonからkindle版の "Early Autumn"(邦訳は『初秋』ハヤカワ文庫)をダウンロードしました。まだ、それを読む力はありませんが。

行方(なめかた)昭夫『英文快読術』岩波現代文庫 2003年刊

この本で強調しているのは、とにかく「多読のすすめ」です。沢山読めば読解力が付いて来る。最初はリトールド(retold)版でもよいから900語程度の平易な始めに読むものとして、数社から出ているシリーズを紹介している。

それに慣れたら、シドニー・シェルダンやジェフリー・アーチャーなどのベストセラー作家の本を読めば良い。あくまでも自分のレベルに合わせた本を選ぶべし。

まずは、そのアドバイスに従って次の本を約3時間掛けて読んでみました。
Erich Segal "Love Story" Oxford Bookworms(本の虫?)
言わずと知れた、昔、大ヒットした映画「ある愛の詩」の原作です。で、このretold版はレベル3の1000語で書き直されています。読了後、あるブログにこんなレビューが載っていた。「原作は三流、映画は二流、音楽は一流」。ガックリきました。

次に、パーバーバックを沢山紹介する本を蔵書から探してみた。
高山宏ほか『洋書ハンターズ 400冊ガイドブック』1997年刊
いろんなジャンルの本を沢山紹介している本。16ページも、カラーで表紙や中身を見せてくれるのが嬉しい。

深野 有『ペーパーバックス読書学』1981年刊
欲しい本はすぐに書店に買いに行けと書いてあった。

『PB300 ワケ(根拠)ありのペーパーバック300選』洋販 2005年刊

最後の『PB300』が一番新しいので、この中から一冊、函館の蔦屋(ツタヤ)書店で買った。
 "The Curious Incident of the dog in the night-time"
Mark Haddon, VINTAGE  価格は 1280円+税。
今ネットで見たらAmazonの紙の本が安いし、kindle版もある。

15歳の自閉症の少年クリストファーが主人公。犬殺しの濡れ衣を着せられて孤軍奮闘して、犯人を捜す物語。
同時に買ったのは映画が公開されていて(もちろん見た)気になる原作本。
Orson Scott Card "Ender's Game"  価格は 1080円+税。
邦訳は、オースン・スコット・カード『エンダーのゲーム』ハヤカワ文庫SF。新訳が上下2巻で出ている。Amazonのkindle版が安い。これはシリーズものだ。残念ながら邦訳は第1巻を除いて絶版みたい。

ちょっと長くなったので、この話題の続きは次回に。

恐ろしや! 外付けハードディスクに異変が……

数万枚撮り溜めしたデジカメ写真の画像データ700GB超を、外付けHDD(容量4TB、Kドライブ)に保存してあります。使用PCは、SONYのデスクトップ(Windows7、HDD容量1TB)です。

PC本体に大量の画像データを置くと、処理スピードが落ちるのではないかと思い、外付けHDDにのみ保存していて、約2年が経過しました。

デジカメのSDカード(16GB)を、この外付けに保存する頻度は、短くて一週間、長くて一ヶ月です。デジカメは数台持っていて、一番よく使うコンデジはパナソニック LUMIX DMC-TZ30。Kドライブの保存先フォルダは〈camera〉の下の〈TZ30〉。

2日前に何の気なしに、コンデジTZ30のSDカードをPCにつないだカードリーダーに入れたところ、保存先のフォルダ〈TZ30〉だけが見当たらないのです。愕然として青ざめながら、Kドライブ内を探しましたが、どこにも無い。

何しろ〈TZ30〉には2012年から2014年1月まで丸2年分の写真の画像が全部!置いてあるのです。他にバックアップは取っていません。

なぜ〈TZ30〉フォルダだけ消えてしまったのか、心当たりは全くありません。こんな大事な写真画像の入ったフォルダを、間違っても自分で消すことなど、ありえないし、見覚えも無い。

焦りまくって、とりあえずネットで、消えたデータを復活させるソフトを2つほど見つけて、PCにインストール。実行してみても無料版は非力で、6時間ほど掛けて徹夜で取り組むも全く効果無し。

これはもう、一万円ほどする有料の復活ソフトを買うしかないのか、とがっかりして、昨日は映画を見に行きました(「銀の匙(さじ)」)。

夜に帰宅して、駄目元でPCを起動したところ、Kドライブに不具合があるのでチェックディスク(chkdsk)を実行する旨(むね)の英語のメッセージが、PCの液晶画面に出て来ました。

数分でKドライブのチェックが終了し、通常のWindows7のデスクトップ画面が現れました。少し待って、何とか復活して欲しいと祈りながら、Kドライブをファイル管理ソフトexplorerで開いてみると、あら嬉しや! 〈camera〉の下に〈TZ30〉が見えた!!!

〈TZ30〉をマウスでクリックしたら、その下の年度別のフォルダも、ちゃんと復活していました。

この機を逃さず、一年前に買っておいた予備の外付けHDD(1TB)をPCにつないで、〈camera〉(容量715GB)の内容をバックアップ開始しました。コピー終了まで5時間かかるようなので、今晩は、もう寝ます。

読者の皆様も、HDDには過剰な、無条件の信頼を置かず、数千円のお金は掛かりますが、予備のHDDを用意して下さい。転ばぬ先の杖として。

付記

一夜明けて、おかげさまで、めでたく消えたと思われたフォルダと写真のデータが全部復活しました。要するに Windows7のファイル管理システムの異常が原因だと思われます。なぜ異常になったのかは不明。
 CHKDSKがフォルダ<DMC-TZ30>を見つけて回復する作業をしています。

それにしても、今時、チェックディスク「 chkdsk(=check disk)」 の出番があるとは夢にも思いませんでした。絶大な威力に感謝あるのみ。これを実行するとファイル管理領域を正常に作り直してくれます。

このコマンド(コンピュータに与える命令)は、Windows 以前の基本ソフトである MS-DOS(エムエスドスと読む)で頻繁に使われたものです。Windows95が1995年に出る前のことですから、今から20年くらい前の話です。