2018年11月8日木曜日

自作100本入れペンスタンド

夏休みの宿題に自由研究というのがあります。
段ボールで作る工作なども含まれますね。

今回は買えば送料込みで1万円もする巨大ペンスタンドを
段ボールで自作しました。取り出しやすいように斜め上を
向いています。今までやったことが無い工作の時間です。

以下、このペンスタンドの作り方を解説します。
何も入れない時のスタンドの重さは286g。
今は万年筆をコマ(区画)ごとに2本ずつ入れた状態。

10段×4列×2本=80本。これに最上段の9本を足すと89本。
一本の重さを平均25gとすると、89本を掛けて約2.2kg。
薄い段ボールで作ったペンスタンドは、その重量に耐えています。

1.材料
メルカリで良く買い物をするのですが、その容器が
ヤマト運輸の宅急便コンパクト。上面は週刊誌サイズです。
詳しくは長辺25cm、短辺20cm、厚さ5cm。


今回はこの段ボールを10個使っています。作業時間は3時間。

2.モデル
なお、このペンスタンドにはモデルがあります。次の雑誌に出ていました。
万年筆等の専門ムック「趣味の文具箱」vol.29(2014/3/10)
p.45に 「ペン富豪の机上を飾る収納ツール」との見出しで掲載。

カルタ 業務用ペンスタンド H300タイプ(10段4列)
横幅200×高さ286x奥行き130mm 材料:無塗装の針葉樹系木材
ブランド名:margherita 定価:7800円+税
楽天では上記の価格に送料1000円を加えて扱っています。
横から見ると、底面が傾斜しています。ペンの出し入れがスムーズに。

3.プロトタイプ(試作品)を自作
この写真を見て、欲しいけど値段が1万円近くするのでペン貧民の私は
もう少し安ければなぁと思いました。ホームセンターで板を切ってもらい
自分で組み立てると安上がりなのでは。

でも図面を引いて板を切ってもらった経験がありません。
そこで余った段ボール箱を使った試作品で試すことに。

以下は試行錯誤の過程です。

段ボールを平らに伸ばし、次に裏返して寸法を入れてみる。
この5cmは万年筆を入れるコマ(区画)の横幅を表しています。
両側の12.5cmは内側に折り曲げて、コの字形の外枠にします。

ペンスタンドの内側は縦板と横板の格子になっています。
取りあえず、横板と縦板のどちらも同サイズに決め、上のようにしました。

横板のコマは4列。5cm間隔で。両側の2.5cm分は外枠からはみ出す部分。

段ボールの両面です。それぞれ格子に組む部分は切り込みを6.5cmとします。
横板の奥行きは13cm。
こんな風に先に10枚余り(ここでは途中の8枚)横板と縦板を上の寸法で
切り分けて行きます。

今度は縦板の格子の切り込み部分です。コマが上向きに傾斜しています。
格子のコマの縦の高さは2cmとしました。2cm間隔で左上がりの線を
11本引いています。これが縦板の見本です。なお傾斜角度は適当に。

見本の下に何も線を引いていない段ボールを置きます。

右上がりの1本線との交点を見本の上から千枚通しでブッスリと差すと
見本と同じ位置に穴が空きます。下の段ボールを取り出して穴に定規を当て
縦線と横線を引いて行きます。この作業を縦板2枚と、コの字形の
部分にも行います。千枚通しは、こうした作業に向いています。


格子が交差する部分にハサミを入れて行きます。

外枠を除いて、中の格子を全部組んでみました。コマがきちんと長方形に
なりません。斜めになっています。何故かと言うと、段ボールの厚さの分の
余裕を全然見ていないからです。そんなことも知らずにやっていました。

案の定、グニャグニャに曲がってしまっています。
立ててみても、ご覧のとおり、縦横が曲がってしまって使い物にならず。

一旦組んだ格子をバラしてみました。
そうして、段ボールの厚さ、約2mm分の切り込みを全部に渡って入れました。
その時の写真は撮るのを忘れていました。

 ここからは完成品になります。
 コマの形も長方形に近くなりました。

裏側の部分です。外枠の裏側に段ボールをもう1枚、ホチキスで留めました。

コレが底面です。下の裏面が外側にふくらんでしまっています。


これで試作品の完成です。いよいよ万年筆を入れて行きます。


コマの横幅が5cmもあるので細い軸なら3本入ります。
鉛筆なら縦に2段、横に5本、合計10本は可能か。
最上段の右端はモンブラン マイスターシュテュック149(長さ14.5cm)。
左端もモンブラン #221 ボルドー色の軸(長さ13.5cm)。
右から2番目のコマの透明軸はPilotカクノ(長さ12cm)。

こうして見ると、奥行き13cmだと、短いカクノはコマの奥の方に隠れてしまう。
そうなると取り出すのが不便ですね。

プロトタイプ(試作品)なので、こうした失敗も次に活(い)かせます。
次はもっと精密に図面を引かなくては! 強度も考えて木材の板が良いかも。
奥行きは12cmにしましょうかね。