2013年1月12日土曜日

電子書籍(PDF)を作るのは何故か空しい

読みたい本が電子書籍として販売されていないので、仕方なく自分で紙の本を裁断して、つまりいわゆる自炊をしてPDFにする他ない。

そのためには自分で本を買ってこなくてはいけない。当たり前の話だ。
もちろん、読みたい本を選んで購入するのだが、家の中はそういう本で既にあふれている。あの本があった筈だと思うが、見つからないので、手近にある本で我慢する。

活字だけの本なら、カバーと表紙を外して中身だけを裁断機を使って綴じた部分をカットすれば短時間でスキャナーに掛けられる。ところが、漫画本の場合は、絵が綴じた部分まで及んでいるので、裁断機に掛けると、大事な絵が損なわれてしまう。

そうなると、漫画だけは普通の小さなカッターを使って、5枚ずつ小分けにしておいて、背の部分約1~2mmを切り取る作業を延々と続けるしかない。活字本を裁断するには5分もあれば出来るが、漫画本はそれに1時間も掛かったりする。

私がスキャンに使っているのは富士通のドキュメントスキャナー ScanSnap S1500だ。
2年ほど前に100冊程度、これでPDFを作った。本の場合、目次を入力しておけけば、そこから目的のページにジャンプできて便利なので、真面目にしこしこと入力していたら腱鞘炎になってしまった。おまけに肘(ひじ)の神経まで痛めたので、小指がしびれてしまい、お箸(はし)も持てない体になってしまった。

そうなると手術をしなくては、しびれが取れないというので入院して手術を受けた。それが去年の夏。あれから半年が過ぎて未だしびれが無くならない。医者の話では完全に元通りにはならないが軽減するまで2年間は必要だとのこと。

私はタッチ・タイピングが出来る(キーを見ないで打てる)のだが、小指に力が入らないので、小指の受け持ちのキーを打てなくて困っている。それでも何とか他の指を使って補って文章を綴っている。

1年振りに先週、10冊余り裁断して、PDFを作るべく準備を始めた。11日の夜から、ScanSnapで数冊PDFを作ってみた。操作の仕方をだいぶ忘れてしまっていて、参考書を見ながら何とかやっていったら、段々手順やコツを思い出して行き、気が付いたら5~6時間も過ぎていた。

具体例を挙げる。次の活字本と漫画本を使ってみた。

1.乙一(おついち)『The Book』集英社文庫 2012年
 副題:jojo's bizarre adventure 4th another day
 これは荒木飛呂彦原作の漫画シリーズ『ジョジョの奇妙な冒険』の設定を借りた活字の小説だ。定価は650円+税。ヤマダ電機のポイントが400点あったので半額程度で買えた。

2.荒木飛呂彦『死刑執行中脱獄進行中』集英社文庫 2011年
 こちらは漫画の短編集。箱入りの単行本を文庫化したもの。ブックオフで105円。定価は600円+税。

最初に1の活字本から。カバーを取り、表紙をはがすのに数秒で終わる。次に厚さ1cmずつカッターを入れて切り離し裁断機に入れて背をカット。数回で終わるので、ここまでで10分も掛からない。

ここで気を付けるのは、紙が2枚くっついていないか点検すること。ScanSnapに入れた時にひっかかると紙がスムーズに流れていかなくなるから。

読取時の設定は次のとおり。画質:ファイン(カラー/グレー:200dpi、白黒:400dpi)、カラーモード:白黒、両面読み取り。50枚ずつScanSnapに入れてスキャンを数回繰り返す。

出来上がったPDFの容量は 16MB。Acrobat9で〔文書〕メニューから「ファイルサイズを縮小」を選ぶと、縮小後は3.9MBになる。これは本文だけでカラーのカバーはまだ含まれていない。カバーだけをBrotherのプリンタ複合機MFC-6490CNで画像を読み取ると、保存したJPGの容量が200KB強。

このカバーの画像をAcrobat9で読み込んで「ファイルサイズを縮小」したPDFを作ると、100KB弱になった。先ほどの本文のPDFにこれを読み込んで保存した結果、完成したPDFのサイズは4MB。

あとは余白を〔文書〕メニューの「ページのトリミング」でカットしてやれば、電子書籍リーダーで読む際に中身を画面一杯に表示させることが出来るので、大変見やすくなる。

なお、iPad用のアプリ i文庫HDの〔設定〕に「余白カット」の機能があるので、それを使うのが一番楽ちんだ。表紙カバーを先頭に入れると、ページ番号がずれてしまう。だが、これも同じアプリの「(i)情報」の中の「ページ番号」をタップして、「このページを1ページ目にする」を使うと、ページ数が正しいページから始まるように設定が出来る。

2つ目の漫画本だが、カラーの部分と白黒のページは分けてスキャンする。その後で表紙カバーを別に取り込む。本文だけでも100MBを超える。それを縮小するのだが、もう眠いので、続きは明日にします。

5~6時間もPDF作成の作業に掛けているが、その時間で本が数冊読める。だから空しい。それだけ時間を掛けて作ったのに、案外、自分で作ったPDFは読みたくなくなるのが不思議だ。

内田樹(うちだ・たつる)は『街場の文体論』(ミシマ社、2011年)の中でこう言っている。

iPadで本を読んでいても、面白さが「何か」足りない。(中略)その理由は本の厚みがないということです。(入力者注:太字は原文では傍点)だから、残りページがわからない。(P.55より)

2013年1月10日木曜日

私が買った電子書籍を今度はビジュアルで表示

前項では無味乾燥な文字だけの羅列でした。
さぞかし寂しい内容でしたでしょうね。

あれは入力に相当時間が掛かって疲れたので、画像までは気が回らず、一休みして気を取り直して、今度は多少は華やかな内容にしたつもりです。

以下、画面を表示するのですが、モノクロは Kindle Paperwhite、カラーは5日に届いた iPad Retina 64GB(Wi-Fi のみ)です。

まずは電子書籍(ここでは Kindle版)の一覧表示から。
画面の上段が購入した書籍(とサンプル)、下段がおすすめ本(広告みたいなもの)。次にそれらの拡大図をごらん下さい。アイテムの数字はサンプルを含んだ数です。120タイトルほどの中で実際に購入したのは20冊程度。

うざい広告は邪魔なので出さないで欲しいものです。
次のページです。今度は一画面に6タイトルを表示。
右上の太い三本線をタップすると次のメニューが出ます。
上から順番に 「Kindleストア」に移動/リスト表示/新しいコレクションを作成/同期してアイテムをチェック/設定/ブラウザ(体験版) の6項目。

試しにリスト表示にすると、こうなります。ここでは最新の順。つまり最後に読んだ本が一番上に来ます。
「最新」の箇所をタップして、タイトル順に並べ替えてみると、次のようになります。先に日本語の50音順に並び、その後にアルファベットのタイトルが続きます。
辞書は内蔵された国語辞典、英和辞典、英英辞典と後からダウンロードした英仏辞典の4つです。「アイテム一覧」から「本」に切り替えると辞書は表示されません。
試しに「ジョジョの奇妙な冒険…」をタップすると、その本の表紙が出てきます。もちろん色は付きません。
そろそろモノクロにも飽きて来たので、今度は iPad ではどうなるか見てみましょう。予めKindleアプリを入れておき、それを起動します。
やっぱりカラーは良いですね。画面も広いので16個の画像が一覧表示されます。圧倒的に見やすいです。次に拡大してみます。
「自炊ノ全テ」に98%と書いた帯が右上に掛かっています。どの辺まで読んだか、これで大体分かります。読了したら、帯は何も表示されません。
次の画面に続きます。
一番最後のを一つだけ示します。
下矢印を丸で囲んだマークの付いた本は、この iPad にはまだダウンロードしていません。ではどこにあるかというと、Kindleクラウドに置いてあるのです。このマークをタップすると、ダウンロードが始まります。「新規」の帯が斜めに掛かっているのは、ダウンロードは済んでいるが、未読のタイトルです。

さて、iPad 上でも以下のようにリスト表示が出来ます。一画面に7冊表示でタイトルと著者名が分かります。
画面左下の■が4つになっているところをタップすると、表紙だけが並びます。
並べ替えのメニューは「↑↓」をタップすると出ます。
次回は実際に本を読んでいるところをお目に掛けます。一体どちらが読みやすいのか? Kindle Paperwhite か、それとも iPad か? 予想してみて下さい。

2013年1月9日水曜日

私が買った電子書籍(Kindle版)


私が買った電子書籍(Kindle版)

A.原書(外国語の本) 原タイトルの後は紙本の邦訳例

1.Portrait of Jennie, Robert Nathan:(300円)
 ロバート・ネイサン『ジェニーの肖像』ハヤカワ文庫NV

2.A Princess of Mars: John Carter of Mars Book 1 (Illustrated):(100円)
  Edgar Rice Burroughs (著), Art Mayo (はしがき)
 エドガー・ライス・バローズ『火星のプリンセス』創元SF文庫
 ほかに 角川文庫、小学館文庫、小笠原豊樹訳のKindle版など

3.The Two Moons(Giants Star), James P. Hogan:(577円)
 次の2作の合本:"Inherit the stars", "The gentle Giants of Ganymede"
 ジェイムズ・P・ホーガン『星を継ぐもの』創元SF文庫
 ジェイムズ・P・ホーガン『ガニメデの優しい巨人』創元SF文庫

4.The Two Worlds(Giants Star), James P. Hogan:(463円)
 次の2作の合本:"Giants' Star", "Entoverse"
 ジェイムズ・P・ホーガン『巨人たちの星』創元SF文庫
 ジェイムズ・P・ホーガン『内なる宇宙』(上下)創元SF文庫

5.Le Petit Prince, Antoine de Saint-Exupery:(100円)
 サン=テグジュペリ『星の王子さま』岩波書店 内藤濯 訳
 ほかに 河野万里子訳(新潮文庫)、池沢夏樹訳(集英社文庫)など

6.Vol de nuit(table de matires hyperlie), Antoine de Saint-Exupery:(100円)
 サン=テグジュペリ『夜間飛行』新潮文庫 新潮社 堀口大学訳
 同『夜間飛行』光文社古典新訳文庫 二木麻里訳

7.Terre des hommes, Antoine de Saint-Exupery:(100円)
 サン=テグジュペリ『人間の大地』新潮文庫 新潮社 堀口大学訳

8."All You Zombies-", Robert A. Heinlein:(100円)
 ロバート・A・ハインライン『輪廻の蛇』より表題短編 ハヤカワSF文庫

9.Selected Plutarch's Lives[Annotated][translated]:(0円)
  Plutarch (著), Arthur Hugh Clough (編集)

10.The Boys' and Girls' Plutarch; :(0円)
  being parts of the "Lives" of Plutarch, edited for boys and girls,
  Plutarch (著), John S. (John Stuart) White (編集)

11.Plutarch: Lives of the noble Grecians and Romans:(0円)
  Plutarch (著), Arthur Hugh Clough (編集)

12.Plutarch's Lives, Volume I [Kindle版]:(0円)
  Plutarch (著), Aubrey Stewart (翻訳), George Long (翻訳)

 9~12の邦訳例(プルタルコスはギリシャ名、プルタークはその英語表記)
 鶴見祐輔訳『プルターク英雄伝』全8巻 潮文庫 潮出版社
 鶴見祐輔訳『プルターク英雄伝』潮文学ライブラリー 潮出版社
 河野与一『プルターク英雄伝』全12巻 岩波文庫 岩波書店
 村川堅太郎ほか『プルタルコス英雄伝』上中下 ちくま学芸文庫 筑摩書房

B.日本語の本 定価が0円の本は青空文庫(著作権の切れた本)

1.Kindle自費出版ガイド 米アマゾンの先例から学ぶ電子書籍の作り方:(100円)
 雄山洋 (著)  紙の本で18ページ

2.イノベーション思考の本棚:(100円)
 小山龍介 (著) 27冊の本を紹介するブックガイド。目次が無いのは失格。不便だ。

3.カメラに関する覚え書:(0円)
 伊丹 万作 (著)

4.写真と思ひ出 私の写真修行:(0円)
 南部 修太郎 (著)

5.自炊ノ全テ:(99円)
 佐藤貴明 (著)

6.1円も使わず素人がスピード出版。電子書籍を無料で10分程度で作成。アマゾンで本を売る為のネタ集めも初公開。初心者の一番簡単な電子書籍出版方法:(100円)
 糸数一郎 (著)

7.素人の顧客の意見は聞くな 永江一石のITマーケティング日記:(99円)
永江一石 (著)

8.レ・ミゼラブル 全五部:(各0円)(8つのタイトルに分かれている)
 ヴィクトル ユゴー (著), 豊島 与志雄 (翻訳)
 『レ・ミゼラブル』全4巻 岩波文庫 豊島与志雄訳

以下は蛇足です。

A-2は2012年にディズニー映画が公開された。主人公の名前をタイトルとした「ジョン・カーター」がそれである。シリーズ全体の邦訳は東京創元新社の創元SF文庫『合本版火星シリーズ』全4巻。
ちなみに、E・E・スミスの『銀河パトロール隊』(レンズマン・シリーズ第1巻)の邦訳がKindle版として、2種類(小隅黎訳、小西宏訳)出ている。良く見たら、シリーズ全7巻が小隅黎訳で入っている。ちなみに値段は600円~700円。

なお、Kindleストアで「SF小説」で検索したら48件ヒット。「ハヤカワ」では172件(主に文庫。うち154件はグイン・サーガ。ヤマトナデシコ七変化が31件。残りはSFとミステリ)、「創元」では199件(主に創元推理文庫。江戸川乱歩やシャーロック・ホームズもの等のミステリも含まれている)。

なんか数が合わないけど、これはそれぞれのタイトルで検索したものも入れたため。「SF小説」のジャンルに含まれる数はいい加減だと思う。

A-3とA-4はSFファンなら知らぬ者なき傑作シリーズ。特に『星を継ぐもの』は次のように漫画化されている。全巻買いました。

『星を継ぐもの』全4巻 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕) [コミック]
星野 之宣 J・P・ホーガン  


2013年1月5日土曜日

Kindle版の電子書籍を原書で沢山買っています

調子に乗って Kindle Paperwhite 用にKindle版の電子書籍をバンバン購入中。英語もフランス語も満足に読めないのに、原書を買っています。日本語の本で読みたいのが余りにも少なくてストレスがたまるので、その解消も兼ねています。

1.アメリカのSF作家ハインラインの短編「輪廻の蛇」の原書
 "All You Zombies --"

それ以外に数十冊のサンプルをダウンロード。その中から気になる本を実際に買う予定。どれも数百円で買える。

中学・高校時代にSFにハマって1000冊ほど買いました。もちろん、翻訳ものと日本作家のですが。中でもハインラインと星新一の本が一番面白い。ほとんどは処分したのですが、去年の夏にブックオフで昔の文庫をまた買い直したりして。歳を取ると昔の趣味がぶり返しますね。

ところで、Kindle版にラリイ・ニーヴンの「リングワールド」の原書が無いのはドボヂデ? 日本語書籍の大半は青空文庫であるのは仕方ないにしても、原書がこんなお寒い状態ではシャレにならん。

2.「星の王子さま」の作者サン=テグジュペリの本
 「星の王子さま」Le Petit Prince
 「夜間飛行」Vol de nuit
 「人間の土地」Terre des hommes

大抵100円で買えるので懐も痛まないのが良い。
但し困るのがKindle版の仏和辞典も独和辞典も無いこと。

これではゲーテのファウストを原書で読みたくても意味が通じないではないか。「ファウスト」(一部だけ)もダンテ「神曲」(地獄篇のみ)も青空文庫でしか手に入らない。

まぁ、こんなことを言うのは1億人に数人しか居ないのかなぁ(ため息)。

予言:日本の電子書籍市場は5年以内に終わる

2010年が電子書籍元年と言われていたので、5年以内とは2014年までにという意味だ。
つまり、既に3年経過しているので、正味2年しか残されていないのだ。
その頃には、紙の本も5000億円市場から2000億円台に激減しているだろう。
(以上、無責任な予言。そして誰も本を読まなくなった。おしまい)

日経新聞の元旦号のIT特集に、電子書籍の将来について載っていた。その中で目に止まった内容。講談社は毎月40冊の電子書籍を発行する、と書かれていた。1年間でたった480冊か。

おれの1年間に買う本の冊数よりも少ないぞ。去年までは年に500冊から、多い時で1000冊くらい買っていた。それが十年以上続いている。もちろん金持ちではないので、新刊は数十冊で残りはブックオフの105円コーナーで見つけたものが大部分だが。

それに例えば、池上彰の『世界を変えた10冊の本』(文藝春秋)を買ったら、その中に紹介されている本の中で持っていないのがあったら、必ず買うようにしている。その他の書評本の場合も同様だ。だから本の増殖が止まらない。基本的に図書館から借りて良いと思った本は買うことにしているので、更に本が増えて行く。

電子書籍になるのを待てないんだ。去年の7月に、もう還暦を迎えたので、余命10年から20年の間に読める本など限られている。各出版社も年に1000冊くらい電子書籍を出さないと誰も買わなくなってしまうぞ。

ところで、アメリカでは紙の本よりも電子本の売り上げが多いと聞くが、一体何人が読んでいるのか? 本を買う人口を示されないと信用出来ないな。日本のパチンコ業界は年に5兆円の売上だが、出版社は5000億円未満の売上しかないと読んだことがある。もう10年続けて日本では売上が下り坂の一途をたどっている。儲からないなら、出版業も終わりだね。ということは電子書籍以前に紙の本が出なくなることも考えられる。

AmazonなんかもKindle版の電子本が売れないと解ったら、5年以内に日本の市場から撤退するに決まっている。日本語の本だって40代以上の男しか買って読まないと思われるので、彼らが退職した後には誰も本を買わなくなり、これで日本から出版社も書店も一斉に無くなる日が時々刻々と近づいていると思うのは私だけなら良いがなぁー。


函館市の図書館のリクエストを見ると、東野圭吾の新刊が出るたびに数百人が群がっている。それだけの人が本を新刊で買わないということだ。毎月ケータイの支払いに数千円(から1万円ほど)も出しているはずなのに、本への出費は全然無しかよ。文教堂でも立ち読みばっかり。いつも図書館の帰りに寄っているが、私以外に本を買う人の姿は数えるほど。漫画コーナーにも群がっているが誰も買わない。

そういえば、毎週のようにブックオフでいつも段ボール箱1つ分の本を買うのだが、基本的に売らない主義なのでたまる一方。本棚に収まらないので、箱に入れて積んでいる。家の中はジャングルのような有様。たぶん、私が死んだら、全部ブックオフ行きか燃えるゴミになるのだろうな。図書館には1000冊ほど寄贈したが、もう持って来ないでくれと言われた。漫画本も数千冊を児童館など数カ所に寄贈。でもまだ一杯残っている。

本に囲まれていて幸せな一生だった。(って、まだ10年以上は生きるつもりだが)後悔は無いです。

2013年1月2日水曜日

電子書籍を読む(Kindle vs. iPad)

始めに、用意した機材の説明から。以下の写真に次の2台を並べて表示しています。詳しい仕様はメーカーサイトでご確認ください。

左側は iPad mini (Wi-Fi、64GB)重量308g 解像度768X1024dot 7.9インチ 2012年11月購入 発売元:Apple
右側は Kindle Paperwhite(Wi-Fi)重量213g 解像度212ppi 6インチ 2012年12月購入 発売元:Amazon
(ちなみに、我が家では I-O DATA製の無線LANの機械を使っていて、どちらもWi-Fi 機能を使ってネット接続しています)

言うまでもなく、前者はカラー液晶、後者は電子ペーパー(白黒)です。
なお以下、機材の名称をそれぞれ iPad と Kindle と略します。
(バックライトの輝度は、両者ともに半分程度に抑えています。Kindleの背景はグレーにしているので、写真では若干暗めに映っています)

iPad は汎用のタブレット端末(パソコン)なので、無料の Kindleアプリを入れて初めて Kindle版の電子書籍を読むことが出来るようになります。

片や Kindleの場合は電子書籍リーダーの専用機で、これのメニューの中にKindleストアのアイコンがあります。それをクリックするとネット上のストアに接続するので、その中から選んだ本を購入する(私の場合は、Amazonからクレジット払いで)と自動的に本体にダウンロードされます。

なお、Kindleで買った本は Kindleクラウドに無料で保管されていて、本体から本を消しても、いつでもクラウドから再ダウンロードすることが出来ます。おまけに一旦買った本は別の端末(例えば iPad)にも無料で入れられます。Kindleアプリが入った端末で同じように読めるのが良いです。つまり一冊本を買えば、機械ごとに新たに買い直す必要がないのです。

但し、パソコンで日本語のKindle版書籍が読めるかと言うと、ネットで検索しても可能だとする情報は得られませんでした。まぁ、本の代わりに端末を持ち歩いて読書するスタイルで私は結構ですので、特に不便はありませんが。

さて、前置きが長くなりましたが、最初に iPad の画面の左上隅の黄色い本を取り上げます。以下、購入した本は全てKindle版です。本の金額は税込みだと思います。
永江一石『素人の顧客の意見は聞くな』99円
 この本の表紙を iPad で見て初めてカラーであったと気が付きました。次の写真は、その本文です。ブログの投稿で評判の良いものを選択して本にしたもの。著者は元ライブドアの社員です。
 グラフなどを見る際には、画面が小さい(6インチ)のKindleは非力です。おまけに色も白黒しかないため、濃淡だけでは区別が付き辛いのも困ります。画像の拡大も出来ません(本文に限り文字の拡大縮小は出来る)。だから活字の本専用と思えば間違いない。
(引用は 30.Flashサイトの終わりの始まり。対応の遅れは顧客の離脱につながる。 Posted on 2012年8月19日 より)
 それに引き替え、カラーの iPad(7.9インチ)は色の違いが鮮明で画像の中の細かい字も指で拡大することが出来ます。写真集などを見るには持って来いですね。なお、Kindleストアには、写真集は1500冊ほどありますが、99%エロいのばかりです)
 今度は活字本です。引用は『レ・ミゼラブル』の序。
青空文庫のビクトル・ユゴー/豊島与志雄訳『レ・ミゼラブル』全5部を無料で購入。これの底本は岩波文庫の全4巻(合計約1.3kg、2400ページ、2100円以上)である。

ところで、Kindleストアにある本は全部で163万冊あるが、その内訳は洋書が154万冊程度。残りが日本語で読める本で8万冊ほど。以下多い順に示す。文学・評論が2万5千冊あるが、大半がボランティアが無料で入力した、いわゆる青空文庫なのだ。次に多いのがコミック2万1千冊。人文・思想が3千冊、趣味・実用とビジネス・経済が約2千冊ずつ、社会・政治とノンフィクションが共に1千800冊程度。

結論:もう日本語で読める本については絶望的な少なさだ。これは一人Kindleだけの話ではなく、他社(SONYなど)でも同様の状況だと思われる。

私の場合は、「プルターク英雄伝」とサン=テグジュペリの「人間の大地」を原書で読むという目標が叶えられればと思って、一番安いKindleを選んだのだから、別に文句はない。

但し、英語の実力は中学生程度、フランス語もNHKラジオ講座の初級程度とレベルが低すぎるので、今は還暦だが、老後のボケ防止に役立てようと思うのみ。(別な意味で読了は絶望的?)

新たに読書端末を買おうと思っている人は、明治時代の古い古典や最新刊であれば、前者は無料で、後者は紙本の定価の8割程度で電子本が買えるという認識を持って下さい。

岩波書店の電子書籍では、岩波文庫や岩波新書のベストセラーを2012年11月から発売開始した。しかし値段は紙本と同じ程度。どの端末で読むか、どこのストアで買うかは自分で調べてみて下さい。
上の写真の iPad はフォントサイズを1段階大きくしてみました(これで6番目)。Kindle のフォントサイズが8段階なのに対し、iPad の Kindleアプリでは16段階あります。ちなみに Kindle の方は5番目。
 サン=テグジュペリのTerre des hommes(読みはテール・デ・ゾム)(邦訳『人間の土地』新潮文庫)は表紙のみカラー。
ええと、Kindle の画面上段の右端にお尻を向けている写真集があるが、壇蜜の(訂正 電子オリジナル「1028_24 NANAO EXTRA 菜々緒 超絶美脚写真集」)新刊のサンプル版。これはカラーで見なくては、どうしようもない。念のため。

最後に恐い話を。電子書籍を買うのは良いが、5年後にもAmazonその他で売っている保証は無い。だから、私は『プルターク英雄伝』の英語版は紙本でも買いました。電子版は数百円、紙本は千円余りしましたが、こうすると絶対的な安心感を得られるので。

なお、自分で自炊して作ったPDFや、Amazon以外の電子書籍ストアから購入した電子ブックを iPad や Kindle に入れる方法については、別項を改めて書くつもりです。パソコンに入れたPDFは DropBox 経由で iPad に簡単に入ります。

まぁ、面倒な理屈をこねたが、早い話が新しいもの好きだというだけ。1月2日限定の Apple Online Shop の割引セールにまんまと載せられて、iPad Retina Wi-Fi版 64GBモデル(9.7インチ)を衝動的に注文してしまいました。馬鹿ですねぇー。

2013年1月1日火曜日

元旦の函館山など

大晦日から元旦にかけて雪かきを3回。12月中頃に16cmを超える雪が降った後は雨で一旦雪が溶けて以来のことだ。東洋水産マルちゃん天ぷらそば(袋麺)に生卵を落として年越し。

元朝は10時前に起床。函館山のふもとにある実家に新年のあいさつをしに出かけたのは昼過ぎ。それまで何をやっていたかと言うと2台のブルーレイ・レコーダーに三が日の分の予約録画。
 巴大橋の手前の踏切で新年初の激写。使用カメラはSONY DSC-HX5V。
大晦日から元旦に掛けて、ブログの更新をしていて、これに入れたSDカードを取り出してデスクトップPCに入れ、写真を外付けハードディスクにコピーしたままカメラに戻すのを忘れていた。

出かける時に、2012年の10月に買ったPanasonic LUMIX FZ200(24倍ズーム)を持参しようと思ったが荷物を他に持っていたので面倒くさくなり、これを車に積まなかった。その結果、上の写真を撮る時に電源を入れた途端、メモリカードがありませんというメッセージが液晶画面に示された。実家までの道程の2/3まで来ていたので今更戻る訳にもいかず。内蔵メモリでは写真は、せいぜい10枚ほどしか保存が出来ない。今回の写真は、その保存した全部だ。これらは別に意味も目的も何もない。
 踏切を過ぎて、ここから巴大橋の入り口。50mほど舗装に雪がない。(ロード・ヒーティングのお陰)巴大橋をクルマで通るたびに写真を撮るのが習慣になっている。
 車のフロントガラス越しに撮っているので、少しかすんで見える。運転しながら右手でシャッターを押すので、ピンぼけばかり。橋を降りたところにある金森倉庫まで5分くらい掛かる。


 左側のビルは国際ホテル。

 前方に見えるのは金森倉庫の茶色の煉瓦。
 元町の函館市旧公会堂が奥の方にある。末広町の電停から函館山を見る。
 実家に午後1時に到着。道路には雪山が見えていて、当然ながら寒い。午前中は曇りで、この時間あたりから陽が差して来た。猫が居るところが一番温かいと聞く。これは外から写した。
こちらは実家の窓から乗り出して撮った。毛皮が暖かそう。いつも餌をもらいに来る野良猫の雄。去年生まれた子猫5匹を引き連れている。連れ合いの母猫は死んだのか12月から姿を現さない。