2013年1月2日水曜日

電子書籍を読む(Kindle vs. iPad)

始めに、用意した機材の説明から。以下の写真に次の2台を並べて表示しています。詳しい仕様はメーカーサイトでご確認ください。

左側は iPad mini (Wi-Fi、64GB)重量308g 解像度768X1024dot 7.9インチ 2012年11月購入 発売元:Apple
右側は Kindle Paperwhite(Wi-Fi)重量213g 解像度212ppi 6インチ 2012年12月購入 発売元:Amazon
(ちなみに、我が家では I-O DATA製の無線LANの機械を使っていて、どちらもWi-Fi 機能を使ってネット接続しています)

言うまでもなく、前者はカラー液晶、後者は電子ペーパー(白黒)です。
なお以下、機材の名称をそれぞれ iPad と Kindle と略します。
(バックライトの輝度は、両者ともに半分程度に抑えています。Kindleの背景はグレーにしているので、写真では若干暗めに映っています)

iPad は汎用のタブレット端末(パソコン)なので、無料の Kindleアプリを入れて初めて Kindle版の電子書籍を読むことが出来るようになります。

片や Kindleの場合は電子書籍リーダーの専用機で、これのメニューの中にKindleストアのアイコンがあります。それをクリックするとネット上のストアに接続するので、その中から選んだ本を購入する(私の場合は、Amazonからクレジット払いで)と自動的に本体にダウンロードされます。

なお、Kindleで買った本は Kindleクラウドに無料で保管されていて、本体から本を消しても、いつでもクラウドから再ダウンロードすることが出来ます。おまけに一旦買った本は別の端末(例えば iPad)にも無料で入れられます。Kindleアプリが入った端末で同じように読めるのが良いです。つまり一冊本を買えば、機械ごとに新たに買い直す必要がないのです。

但し、パソコンで日本語のKindle版書籍が読めるかと言うと、ネットで検索しても可能だとする情報は得られませんでした。まぁ、本の代わりに端末を持ち歩いて読書するスタイルで私は結構ですので、特に不便はありませんが。

さて、前置きが長くなりましたが、最初に iPad の画面の左上隅の黄色い本を取り上げます。以下、購入した本は全てKindle版です。本の金額は税込みだと思います。
永江一石『素人の顧客の意見は聞くな』99円
 この本の表紙を iPad で見て初めてカラーであったと気が付きました。次の写真は、その本文です。ブログの投稿で評判の良いものを選択して本にしたもの。著者は元ライブドアの社員です。
 グラフなどを見る際には、画面が小さい(6インチ)のKindleは非力です。おまけに色も白黒しかないため、濃淡だけでは区別が付き辛いのも困ります。画像の拡大も出来ません(本文に限り文字の拡大縮小は出来る)。だから活字の本専用と思えば間違いない。
(引用は 30.Flashサイトの終わりの始まり。対応の遅れは顧客の離脱につながる。 Posted on 2012年8月19日 より)
 それに引き替え、カラーの iPad(7.9インチ)は色の違いが鮮明で画像の中の細かい字も指で拡大することが出来ます。写真集などを見るには持って来いですね。なお、Kindleストアには、写真集は1500冊ほどありますが、99%エロいのばかりです)
 今度は活字本です。引用は『レ・ミゼラブル』の序。
青空文庫のビクトル・ユゴー/豊島与志雄訳『レ・ミゼラブル』全5部を無料で購入。これの底本は岩波文庫の全4巻(合計約1.3kg、2400ページ、2100円以上)である。

ところで、Kindleストアにある本は全部で163万冊あるが、その内訳は洋書が154万冊程度。残りが日本語で読める本で8万冊ほど。以下多い順に示す。文学・評論が2万5千冊あるが、大半がボランティアが無料で入力した、いわゆる青空文庫なのだ。次に多いのがコミック2万1千冊。人文・思想が3千冊、趣味・実用とビジネス・経済が約2千冊ずつ、社会・政治とノンフィクションが共に1千800冊程度。

結論:もう日本語で読める本については絶望的な少なさだ。これは一人Kindleだけの話ではなく、他社(SONYなど)でも同様の状況だと思われる。

私の場合は、「プルターク英雄伝」とサン=テグジュペリの「人間の大地」を原書で読むという目標が叶えられればと思って、一番安いKindleを選んだのだから、別に文句はない。

但し、英語の実力は中学生程度、フランス語もNHKラジオ講座の初級程度とレベルが低すぎるので、今は還暦だが、老後のボケ防止に役立てようと思うのみ。(別な意味で読了は絶望的?)

新たに読書端末を買おうと思っている人は、明治時代の古い古典や最新刊であれば、前者は無料で、後者は紙本の定価の8割程度で電子本が買えるという認識を持って下さい。

岩波書店の電子書籍では、岩波文庫や岩波新書のベストセラーを2012年11月から発売開始した。しかし値段は紙本と同じ程度。どの端末で読むか、どこのストアで買うかは自分で調べてみて下さい。
上の写真の iPad はフォントサイズを1段階大きくしてみました(これで6番目)。Kindle のフォントサイズが8段階なのに対し、iPad の Kindleアプリでは16段階あります。ちなみに Kindle の方は5番目。
 サン=テグジュペリのTerre des hommes(読みはテール・デ・ゾム)(邦訳『人間の土地』新潮文庫)は表紙のみカラー。
ええと、Kindle の画面上段の右端にお尻を向けている写真集があるが、壇蜜の(訂正 電子オリジナル「1028_24 NANAO EXTRA 菜々緒 超絶美脚写真集」)新刊のサンプル版。これはカラーで見なくては、どうしようもない。念のため。

最後に恐い話を。電子書籍を買うのは良いが、5年後にもAmazonその他で売っている保証は無い。だから、私は『プルターク英雄伝』の英語版は紙本でも買いました。電子版は数百円、紙本は千円余りしましたが、こうすると絶対的な安心感を得られるので。

なお、自分で自炊して作ったPDFや、Amazon以外の電子書籍ストアから購入した電子ブックを iPad や Kindle に入れる方法については、別項を改めて書くつもりです。パソコンに入れたPDFは DropBox 経由で iPad に簡単に入ります。

まぁ、面倒な理屈をこねたが、早い話が新しいもの好きだというだけ。1月2日限定の Apple Online Shop の割引セールにまんまと載せられて、iPad Retina Wi-Fi版 64GBモデル(9.7インチ)を衝動的に注文してしまいました。馬鹿ですねぇー。

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