函館から鹿部町まで行くには、2つのルートがあります。一つ目は函館新道(高速道路)を通るコース。二つ目は川汲峠を通るコース。前者の方が漁港までの道程が短く、一時間弱で目的地まで到達できます。(帰りは大沼トンネル前まで渋滞して、函館の我が家に帰宅したのが午後10時30分)
当日の天気ですが、午前中の天気予報によると、函館が終日曇りに対し、鹿部町は夜に晴れるそうなので、絶好の花火撮影日和見です。
午後6時。これが打ち上げ場所の堤防。真ん中に小さく灯台が見えます。ここを中心に左右に花火が上がります。岸に上がった磯舟のすぐ後ろに撮影ポイントを定めました。堤防の左側には屋根が掛かっている。
左下には、海のすぐ間近に、既にカメラマンが三脚を据えています。ニコンの一眼レフでバリアングル液晶を備えた機種。D5200か?
右手を見ると、見物客がちらほら集まって来ている。画面中央に小さく見える舞台で歌謡ショーが始まっていた。前座のフォークソング?が終わり、女性演歌歌手が美声を響かせている。ここの堤防の海側には屋根が掛かっている。なので、その下は撮影には不向きなので、舞台横の大会本部のテントから大部離れた場所を選んだのだった。
「歓迎 しかべ海と温泉まつり」の赤い横断幕が舞台上にある。
これは岸壁の斜め後ろ。
岸壁の真後ろ。漁港の空き地にクルマが数百台集まっている。
さて、今回持ち込んだ機材は次のとおり。両者ともセンサーは APS-C。当然ながら、三脚とケーブル・レリーズは用意しておいた。
1.ニコン D5100 + タムロン 18-270mm(B003)
レンズは15倍ズーム。同じ焦点距離の古い方のモデル
2.富士フイルム X-Pro1 + 同 XF10-24mm
レンズは広角ズームで、35mm換算15-36mm
前回はキヤノン 7D + タムロン 16-300mm。故障したので修理を依頼中。
お盆休み空けに修理開始と聞くので、戻るのは月末か?
1は友人から借りたピンチヒッターです。2年前の2012年に中古で買ったモデル。3ヶ月ほど触ったことがあるが、これで花火を写すのは始めて。
先に告白しますが、カメラの設定において、決定的な初歩的ミスを犯していたことに撮影中は全く気づかず。最初のうち、その兆候はあったのだが、思い当たる知識が無くて残念な結果になってしまった。
これがニコン D5100 で最初に写したもの。時刻は7時。ピンぼけだが、雰囲気は分かると思う。実は、この一枚目に本体の設定ミスが既に現れていた。
以下、このカメラで撮った花火は全部ピンぼけ。それどころか、シャッターが降りず、撮影続行不能に。翌日、市販の解説本(下記の P.36 )を見ると、フォーカスモード(ピントの合わせ方)の説明で、AF(オートフォーカス)をMF(マニュアルフォーカス)に切り換える必要があったと判明。
『Nikon D5100 基本&応用 撮影ガイド』技術評論社 2012/5/15 発行
暗い場所では AF が効かないため、特に花火の場合はフォーカスモードをマニュアルにするのが鉄則だったのだ。実は、もう片方の X-Pro1 でも同じミスをしていた。本体前面のフォーカス切り換えレバーをMにするのを忘れていた(下記の P.52 )。前回まで3回の花火大会ではMにしていたのに、今回それが念頭になかったのは気持ちのゆるみか? 慢心か?
『富士フイルム X-Pro1 基本&応用 撮影ガイド』技術評論社 2012/7/25 発行
7時30分になったが、花火はまだ上がらない。町長か誰かの挨拶が10分くらい続く。その間、待っているしかない。周囲は真っ暗だ。緑色の点は灯台の灯り。
以下の5枚は、すべて D5100で撮影。
ボケボケの失敗作。途中、シャッターが降りないので、撮影できず。
水滴のような薄い玉が見えるが、当日は晴れなので、レンズが濡れる訳がない。
かろうじて、こんな風に映ったが、カメラが不調なので、もうD5100での撮影は諦めた。
こういう不測の事態を前もって考えて、2台のカメラを用意したのだ。
仕方なく、X-Pro1 に切り換えて、撮影続行。コンデジ TZ30はクルマに置いて来ていた。
使用した三脚は次の2台。両方ともクイック・シュー付き(予備にもう2台をクルマに積んで来たが高さが足りず不使用)。
1.マンフロット MK294A3-D3RC2 (カメラのキタムラで 15000円)
アルミ製3段、3ウェイ雲台。耐荷重4kg。重量2.6kg。
2.Velbon UT-43Q (カメラのキタムラで 12000円)
アルミ製6段、自由雲台。耐荷重2kg。重量 1.1kg。
足を180度たたむと、わずか28cmと短くなるので、小さなカバンにも入る。
当初は1に D5100 を付け、2に X-Pro1 を付けて、前3回同様、2台体勢で行く積もりだった。だが、撮影場所が狭くて、2台を横並びに立てられず。そこで、1に D5100 を乗せて、これを主にするはずだったが、上記の理由で途中交代。
だが、1に X-Pro1 を付けたところ、上向きにする角度が、どうも調子が悪い。急遽、三脚を2に変えて、ようやく撮影を続行できた。以下、最後まで掲載写真は X-Pro1 で撮影したもの。
これもボケた失敗作。次で希(まれ)にピントが合った。正直に申しますと、9割がピンぼけの山。
何とか両者を生かす方法は無いものかと悩んだ。識者に次のヒントをいただいた。多重露光という手法だ。X-Pro1 にも、その機能はあるが、撮影前にスイッチを入れておく必要がある。今回は OFF にしていたので、次の方法で2枚の写真を合成した。
キヤノンの一眼レフを買うと、DPP ( Digital Photo Professional ) というパソコン用のソフトが、いわゆる RAW現像ソフトとして付いてくる。次の本を蔦屋書店で見つけて購入。その中に、DPPで複数のJPEG写真を合成する実例が。
『多重露光マスターガイド』玄光社MOOK 2014/8/20 発行
以下は、上の2枚を「加算」したもの。
いかがでしょうか? 華やかさが増したと思います。
同様に別な写真でも、単純な「加算」で次の2枚を合成。3枚目がその結果。
きれいだけど、上の方が空いていて、すこし物足りない。迫力がない。
これは「千輪」という名前の花火。これだけだと少し寂しい感じ。
傾向の違う両者を合わせて、一つの作品に仕上がった。空間に無駄が無いですね。左下隅の青い点々は、前に陣取ったカメラの液晶画面。
合成の話は、これくらいで終わり。これからは、いわゆる「JPEG撮って出し」。一切の加工は、して居ません。何とか見られる写真だけをお目に掛けます。
露出時間:8.5秒
露出時間:8.5秒
露出時間:14秒横構図に良いのが無いので、次からは縦構図で。
露出時間:3.5秒
露出時間:4.3秒
3枚目は露出オーバーです。露出時間:6秒。
露出時間:8.5秒
露出時間:4秒
まるで蝶(チョウ)が羽を広げたような。露出時間:10秒
花火の名前は「椰子(やし)」
カメラに手が当たった。カメラぶれ。
UFOみたいな。露出時間:7.5秒
露出時間:10秒
露出時間:8秒
露出時間:7.5秒
露出時間:8.5秒
画面の下、真ん中と左端に人影が。露出時間:9秒
露出時間:10秒
花火の名前は「万華鏡」。露出時間:4.5秒左下の仕掛け花火の文字は「また来年しかべ町で」。次が最後の花火。
花火の名前は「柳(やなぎ)」。露出時間:4.5秒
これにて終了。露出時間:13秒
今回の反省点。
準備不足。練習不足。やる気不足。
参考書や他人のブログの内容を真似する前に予行演習をするべき。
参考書や他人のブログの内容を真似する前に予行演習をするべき。
次回8月23日(土)函館市松倉川から打ち上げの湯川(ゆのかわ)花火大会で今シーズンの花火撮影は終わる。
内部を黒く塗(ぬ)った茶筒のようなものを作り、前もって練習をして望む。
これを使って多重露光をするつもり。
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