昔、20年くらい前、ある人にこんなことを言われたことがあります。
「はい、はい」と返事だけは良いが、本当にやる気はあるのか?と。
火事場の糞力(マンガ「キン肉マン」)ではありませんが、追い詰められ、切羽詰まった挙げ句でないと、やる気は出ない性格です。
自称・二日坊主。 別名・ナマケモノ
何をやっても長続きしない人を、普通は三日坊主と言いますが、私は三日も続かない。次から次へと面白いことに目移りする。「意余って力足らず」とも違うか。
前回のブログに「眠たい写真」と書きましたが、それで思い出すのが、一世を風靡(ふうび)したマンガ「ナニワ金融道」。主人公・灰原が初めてサラ金「帝国金融」に就職した時に先輩で教育係の桑原が語ったセリフ。
ある町工場の社長が借りた金を返せなくてグダグダと言い訳するのに対して、「眠たいこと言うなや」。この社長がどんな運命になるのかはマンガをご覧下さい。
このマンガが画期的なのは、それまで見たことがない下手な絵柄、えげつない現実をこれでもかと見せつける展開、身もふたもないネーミングの数々。最後の例をいくつか挙げてみる。
帝国金融社長・金畑金造、ハッタリ不動産、スナック「下心」、ソープランド「MEKO」、カスリ金融、切取金融、誇大広告社、軽薄企画、映画館「ニューピンク座」社長・江呂好夫、猫馬場塾、ヤクザの腸疫九郎太(懲役をくらった)、灰原が乗るベンツのナンバーは「893」、「ソープに沈めたろか!」、献金急便(佐川急便を連想させる)、地上げ屋・肉欲棒太郎、タイヤメーカー「ヒビワレックス」、悪徳警官・浴田山海(欲出さんかい)は浄化署に勤務、帝国金融の顧問弁護士・悪徳栄、海事代理士・落振(おちぶれ)県一、浦切平基(うらぎり・へいき)、腹黒助平、類似電機、末期近志(まつご・ちかし)。
出典:雑誌 季刊「CONTE」No.3 SPRING 2002 (2002/4/30)より
特集 ナニワ金融道と構造改革
特に、「ナニワ金融道全話紹介」「ナニワ金融道人物紹介」
もう一つ、前回の「忘れられた」で思い出したこと。
画家マリー・ローランサンの詩「鎮静剤」(堀口大學訳)の最後の一節。
死んだ女より もっと哀れなのは 忘れられた女です
エプソン提供「美の巨人たち」でこの画家を取り上げた際に紹介されました。
しかし、歴史上の人物以外は、記録にも残らず、全員忘れられた人ばかり。それが本当に哀れなのか?
テレビの美術番組を見るのが好きで、かれこれ30年は見続けている。絵を見れば画家の名前やタイトルがすぐに出てくる。マンガもそう。
クラシック音楽歴も50年以上。通俗名曲を聞けば曲名・作曲者名はほとんど言える。
何十年前に読んだ本のあらすじを語れる。万巻の書(主にマンガ)を読んだが、自慢にも金にも一切ならない。それでも人生楽しい。
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