2018年6月7日木曜日

コンビニで売っている万年筆

youtubeに万年筆の動画を400本以上挙げている
ミュージシャンのTACAさんが取り上げた万年筆が
メルカリで、送料込600円で入手出来たので、ご紹介します。

【万年筆】コンビニで売ってる万年筆 [fountain pen]
TACA S.
2017/05/16 に公開
ファミマ、ナチュラルローソンで見かけました(引用終わり)

「万年筆ブック ー 中軸 ー」 BORDEAUX(ボルドー)Casual Fountain Pen book

ボルドーはフランスの高級ワインの産地名です。
ごらんのとおり、ぶどうの赤色をした軸の万年筆。
これは金属軸で重さは43gもあり、モンブラン149(33g)より重いです。
(キャップを外して書くと楽に持てる、27g)

箱の裏に、万年筆の情報・価格・発売元などが記載されています。
実はインクカートリッジ(欧州共通規格のショート)が2個同封されています。
(ブルーブラックのように見える)

以下は、この動画への私のコメントです。

メルカリで600円でこれと同じ万年筆をゲットしました。軸の色はBordeaux(ボルドー)。
説明書の最後のページに日付が書いてありました。2017年3月1日 初版発行。

付属のコンバーターはゆるゆるでインクを吸わないので、直進型の中華コンバーターに替えたら吸入出来ました。

パイロット色彩雫「山葡萄」を入れた時の書き味は滑らかで気持ちが良いです。

(コメントの引用終わり)

上の写真に小さなパンフレットが見えますが、全部で8ページある中の
5ページ目に、こんな文章がありました。

 Buyer's Comment

書き味とその高級感ある見た目から、長きに渡り愛され続けて
きた万年筆。使ってみたいとは思いながら、高価な商品である
ため、なかなか手にすることが出来なかった方も多くいらっしゃった
と思います。見た目の美しさ、手に取った時の重厚感、使うほどに
馴染むペン先といった、万年筆の基本的な要素をおさえながら、
お求めやすい価格下での商品化を試みました。一人でも多くの
型(ママ)に万年筆の魅力を知っていただけたらと思っています。

 最後の行の「型」は誤字です。正しくは「方」。

〔万年筆の仕様〕
ペン先サイズF字(細字)
コーンバーター式(カートリッジ両用式)
コンバーター付(ink 別売)

本体 1,680円+税(※コンバーター付)

〔発行・発売〕
日販アイ・ピー・エス株式会社
〒113-0034
東京都文京区湯島1-3-4
TEL 03-5802-1859
(土・日・祝日・年末年始を除く10:00~12:00、及び14:00~17:00)
材質 本 体:スチール
   パーツ:銅
   ペン先:ステンレス

Made in CHINA
(箱の裏の記載の引用終わり)

首軸の指が当たる部分にくぼみが3箇所あります。
正しい持ち方ができる配慮だと思われます。
ペン先の刻印は「Hmmm!?」の筆記体で、Hの部分が仮名の「み」にそっくり。


ペン芯は上の写真のように櫛形(くしがた)になっています。
ペン芯の上部に、①のような番号が付いています。

続いて、他の万年筆との類似についての話題です。

4本の万年筆のデザインが良く似ていますね。
上の2本は100均のダイソーにある500円の万年筆(赤と青)。
次(3番目)は中国のJINHAO(ジンハオ)のX750という名前の万年筆。
一番下(4番目)が今回の「万年筆ブック ー 中軸 ー」です。

ダイソーの2本はクリップとリング、天冠、胴軸の後ろが
ジンハオのX750と全く同じデザインです。

万年筆ブックはクリップに3個の突起があり、リングなどに違いがあります。

ダイソーの赤と青の2本もメルカリで2本セットで購入。
書き味ですが、赤はまあまあ、青はインクフローが悪くて引っかかる感じ。
 左から2番目、リングの刻印「JINHAO」が、くっきりと。




指の当たる部分のくぼみが、はっきり。滑り止めも。

それでは、この万年筆にPILOTインキ色彩雫(いろしずく)の
「山葡萄(やまぶどう)」で書いた原稿をお見せします。


山口ミルコさんは元編集者。癌の闘病記『毛のない生活』(ミシマ社)。
続編が今回の書写の元ネタ『似合わない服』(ミシマ社)。

図書館で新刊の『ミルコの出版グルグル講義』(河出書房新社)を
見つけて読んだら面白かったので、上の2冊も読みました。

分野は違いますが、芥川賞作家の藤野千夜(ふじのちや)が書いた
自伝的小説も図書館で借りて読みました。小説推理に連載。

藤野千夜『編集ども集まれ!』双葉社 2017年

漫画編集者時代を振り返る内容だが、漫画好きにはたまらない
裏話が満載。タイトルは手塚治虫の「人間ども集まれ」から
取られている。

以下は余談です。

上に上げた4本の万年筆は、いずれも太軸である。
私の手には太軸がもっとも安定感があって持ちやすい。

太軸の代表には、モンブラン・マイスターシュテュック149や
ペリカン・スーベレーンM800などが挙げられる。いずれも
上の4本より若干太い。

逆に細軸は安定感がなく、持つ手に余計な力が掛かるため、疲れる。
例としては最近買った次の雑誌の付録万年筆がそうである。

 日経おとなのOFF 2018年7月号付録
 ゴッホの幻の「ヒマワリ」万年筆

試しに、この「ヒマワリ」万年筆に次のインクを入れて
400字詰の原稿用紙4枚書いてみた。やっぱり手が疲れた。
 エルバン「忘れな草ブルー」

静岡県の清水弁に「いかい」というのがある。意味は大きい。
劇画「子連れ狼」の中で柳生烈堂が拝一刀(おがみ・いっとう)に
「いかい世話になったな」と言うセリフがあった。
出処:小池一雄原作、小島剛夕(ごうせき)画「子連れ狼」全14巻
   双葉社 ACTION COMICS 新装幀改訂版 B5判 1983年
   最終巻の巻末に「総収録作品目録」全114回のタイトルがある。
(最初のB6判 ACTION COMICSは全28巻、昭和51年(1976年)完結)

それを借りて「いかい疲れた」と言いたくなる。
それがこの「ヒマワリ」万年筆の使用感である。

0 件のコメント:

コメントを投稿