2012年3月6日火曜日

フランス語学習の目標をどこに置くか

最近というか、今年の3月になって、突然、フランス語を過去に学んだ話を始めました。これには次のような「きっかけ」があります。

先週の北海道新聞の「読者の声」欄に道内のE別市のNさんが投稿した「仏語教材見つけ65歳から再挑戦」という次の記事を読んで触発されたというのが、それです。

40数年前に使っていたフランス語の教科書・副読本・辞書を、年末の大掃除の際に見つけたのが発端。20代の会社員時代に社内の研修で教わったときの教材だ。(趣意)


「65歳からの手習い」と自ら書いている。私も今年の7月で還暦となるので、Nさんに負けてはいられない。挑戦する姿勢を私も奮い起こして、良い意味のライバルとして切磋琢磨したいと思うのだ。

現代は英語一辺倒でフランス語を学ぼうとする人は聞いたことがない。その意味で英語文化圏以外の国のことばを学んでいくのは、国際社会を見るのに、英語以外の視点を提供する手段となるのではないか。(その意味では韓国語を学ぶのも良いだろう)

なんて偉そうに書いてみたが、自分のフランス語の実力は40年前に、たった1年間ラジオ講座を聴いただけなので、お話にもならない。せいぜい初級文法程度。知っている単語もわずか。一体どこにフランス語学習の目標を置けば良いのか。

学生時代に自分で考えた目標は「シャンソンを原語で歌えるレベル」だった。一応、達成したので、次は、もう少し高い段階に進みたい。もちろん、40年間のタイムラグがあるので、最初は復習が肝心だ。それには1ヶ月ほどは掛かるだろう。

一応、参考書は次の3冊を用意してある。昔買った本だ。それと辞書も。

1.絵を見て学ぶ すなおなフランス語入門 第三書房 1970年
(家島光一郎・窪川英水・共著)

2.西永良成『「超」フランス語入門―その美しさと愉しみ』中公新書 1998年

3.篠沢秀夫『フランス三昧』中公新書 2002/2004 第3版

4.Le Dico 現代フランス語辞典 白水社 1993

5.プチ・ロワイヤル仏和辞典 旺文社 1986/1991 重版

文法をざっとおさらいするのに2を使う。3はフランスの歴史と文化を知るため。1は(前のブログに表紙画像を掲載)細かいところを参照するために。4はアマゾンで中古が500円だった。そのレビューを見たら、5よりも良いという意見が載っていた。

復習が済んだら、従浅至深(浅いところから始めて深いところに至る)の学習規則に従い、更に上を目指すことになる。今のところ、上の目標は決めていない。おいおい考えていこう。そのヒントになることが1のまえがきに書いてあるので引用してみる。

 本書のねらいは、従来の文法書が、読み・書きに主体が置かれていて、文法・講読中心であったのに対して、聞き・話す能力をのばしながら自然に文法を学ぶことも目指していることです。そのために絵(=水野良太郎のイラスト)を豊富にとり入れてあります。(中略)


 フランス語の話しことばと書きことばは、大変違っています。私たちが母国語をまず話しことばからはじめて書きことばへ移るように、フランス語でもこの順序で行きたいものです。このことをのみこんでおかないと、小説や詩が話しことばとは違った美しさがあることも味わえませんし、書きことばで会話をするようなこっけいなへまをやりかねません。


 この、話しことばから書きことばへの移行という点を重視して、本書では19課までの文法事項のみならず語彙(ごい)も、フランス文部省発行の基本フランス語1の枠内におさめ、20、21課ではじめて書きことばを学ぶことにしてあります。

私が高校生の頃の「シャンソンを原語で歌う」という目標に関連して言えば、歌詞が詩に相当する。言うまでもなく、いきなり、ジャン・ジャック・ルソーの『エミール』や『告白』などの長編小説を原語で読むのは逆立ちしたって無理だ。

それに対して、シャンソンの歌詞は短いので、詩の意味を探るというのは、今の私にとって手の届く範囲になるのではないか。そういえば、レコードやCDの歌詞の対訳を見ると、結構間違いが散見される。

単純に原語で歌うだけで満足することなく、歌詞の意味も理解することが出来れば、一層、歌手の歌う歌に感動が深まるような気がする。最初から余りにも遠大な目標を掲げると途中で挫折する危険性があるので、当面はこのような低いレベルでやってみようかなと思う。

以下は余談です。

持っているフランス語とロシア語の参考書・辞書は次のとおり。(他にもあるが今は省略。文庫や新書など)




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