1988年(昭和63年)の11月に発売と同時に買った、PC-98シリーズ専用のASCIIの親指シフトキーボードです。ソフト付き(日本語ワードプロセッサ 親指君Ⅱ OAword/98)で価格は7万円。 今でもこれより高いキーボードは見たことがない。今買えるTRONキーボードでも5万円(+消費税)です。
サイズの比較のために、MicrosoftのデカいのとSONYのボードPCの付属品を並べてみました。詳しくは次のとおり。
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名称 横 縦 重量
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親指シフト 47cm × 22cm 2.0kg
Microsoft 50cm × 25cm 1.4kg
SONY 42.5cm × 13cm 600g
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この「親指君Ⅱ」のマニュアルはA4サイズです。デカいので本棚の一番下の段にしか置けません。キーボードもソフトもPC-98シリーズ専用なので、現在は無用の長物です。
キーボードの裏側は、こうなっています。(以下、このキーボードを「親指君」と略称)
以下、親指君の各部の拡大写真をご覧ください。親指シフトキーボードの特徴は、3段の中にカナキーを全部収めてあることです。
なにしろ24年近くも使わないで放っておいたので、カビなのか染みとホコリにまみれています。でも、機械的には正常な筈です。但し、ソフトの5インチFDが見当たらないので、PC-9821Xsに接続しても動作するかどうかは判りません。
親指シフトというのは、上の写真のタブキーの右側にあるシフトキーです。これは左手の親指で押します。たとえば、「を」の字を出したい時は「を/う」のキーと親指シフトキーを同時に打鍵します。「を/う」のキーだけを打つと「う」の字が出ます。
右手で押す親指シフトキーは、空白(スペースキー)の左側のキーです。「の」の字を出したい時は「の/き」のキーと親指シフトキーを同時に打鍵します。「の/き」のキーだけを打つと「き」の字が出ます。
この同時に打鍵する時の快感は、やった経験のある人でないと判らないでしょう。ちなみに、このキーボードもメカニカル式です。
同時打鍵とは、押すというより叩くと言った方が正確です。その際にキーが沈み込む感覚がたまりません。それこそが親指シフト入力の醍醐味と言っても過言ではありません。
キーを叩くのですから、入力中はガチャガチャガチャガチャと、うるさいほど音が出ます。安物だとカチャカチャ程度ですが、そんな生やさしいものではありません。
この指を乗せるところが下向きにカーブしているのは、正確なポジションを確保するのに適しています。
ところで、キーボードの種類等の情報はKeyboard Maniaのサイトを参考にしてください。
これで見ると、親指君もMicrosoftのデカいのもシンドリカル・ステップ・スカルプチャーですね。きれいに下向きにカーブして段が付いています。
今発見したのですが、ホームポジションに当たる下から2段目の「う」と「け」、「と」と「ん」のキーは、他のキーと比べて窪みが深くなっています。
「う」は左手の小指、「け」は同じく人差し指、「と」は右手の人差し指、「ん」は同じく小指が乗る部分です。この深い窪みに指を置くことにより、手元を見なくても正しいホームポジションに、いつでも戻ることが出来ます。
上の写真では、「と」と「ん」のカーブが他のキーと違うのが、お判りになりますでしょうか?
他には左右の親指シフトキーの高さは空白キーよりも一段高くなっていて、打ちやすくなっています。
文中のKeyboard Maniaのサイトの末尾で紹介されているキーボード関係の最強のリンク集が次のところです。
返信削除101 Keyboard
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/3186/
親指シフトキーボードは使ったことはありませんが、
返信削除確か富士通が採用したボードでしたね。
NEC 9821用にフリ-ソフト 親指ひゅんQ Q's Nicolatter があるようです。
http://goo.gl/twQv